大山口 菜都美 | 教員紹介 | 東京理科大学 理学部第一部数学科（おおやまぐち なつみ）

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結び目理論・空間グラフ理論

結び目とは３次元空間に埋め込まれた円周のことで、連続的に動かして移り合う二つの結び目は同じものとみなします。与えられた二つの結び目について、一方からもう一方へ実際に変形できれば同じ結び目であると示せますが、異なる結び目である場合に、そのことを数学的に示すためには不変量という道具が必要です。さまざまな不変量を使って、結び目やその拡張である空間グラフの性質を明らかにする研究を行っています。

• Enumeration of spatial 2-bouquet graphs up to flat vertex isotopy, Topol. Appl. 196 (2015), B, 805-814.
• Trace diagrams and biquandle brackets, Int. J. Math. 28 (2017), 14, 1750104. (with Sam Nelson)
• Psyquandles, Singular Knots and Pseudoknots, Tokyo J. Math. 42 (2019), 2, 405-429. (with Sam Nelson and Radmila Sazdanovic)
• Local Biquandles and Niebrzydowski’s Tribracket Theory, Topol. Appl. 258 (2019), 474-512. (with Sam Nelson and Kanako Oshiro)
• Gauss diagram formulas of Vassiliev invariants of 2-bouquet graphs, Topol. Appl. 290 (2021), 107580. (with Noboru Ito)
• Palettes of Dehn colorings for spatial graphs and the classification of vertex conditions, J. Knot Theory Ramif. 30(2021), 3, 2150015, 34 pp. (with Kanako Oshiro)
• Biquandle Brackets and Knotoids, J. Knot Theory Ramif. 30(2021), 9, 2150064, 17 pp. (with Neslihan Gügümcü and Sam Nelson)
• Dehn Coloring and Vertex-Weight Invariants for Spatial Graphs, Topol. Appl. 307 (2022), 107766. (with Kanako Oshiro)

卒研の指導：位相幾何学（特に結び目理論や空間グラフ理論）の入門書を輪読します。

院生の指導：学生各自の希望する研究テーマに沿って、教科書や論文を読み、研究を進めるサポートをします。

• 幾何学基礎（数学科１年生、後期）
• 位相１（数学科２年生、前期）
• 位相２（数学科２年生、後期）
• 数学研究１（数学科３年生、前期）
• 位相幾何学（数学科３年生、後期）
• 卒業研究（数学科４年生、通年）

数学を学びたての頃は、理解するのに苦労して、時には辛くなることがあるかもしれません。そんな時は、数学科を選んで入学したときの「数学が好き」という気持ちを思い出して、わかるまで、粘り強く、じっくりと数学と向き合ってみてください。それでもわからないときや悩んだときは、もちろん、いつでも質問・相談に来てくださいね。そして、学年が上がって専門的な授業を受けたり、さまざまな文献を読んでいく中で、面白いと感じる分野やテーマを積極的に見つけて、ぜひ、数学を楽しんでください。みなさんが数学を楽しみ、充実した大学生活を送ることができるよう、応援しています。

私は大学生の時に結び目理論に出合って、毎週の授業やゼミの時間がとても楽しみでした。数学が好きで、もっと学びたいと思っている高校生のみなさんには、ぜひ、大学で数学をさらに深く学んで、さまざまな数学の魅力を知ってもらえたら嬉しいです。数学科では、幅広い専門分野の先生方から、それぞれの分野の面白さや魅力を学ぶことができます。ぜひ、一緒に数学を楽しみませんか。